「晏子春秋」 内編諌上第一 凡そ二十五章 第十
「景公、五子の養育係に言いつける、失言だとして晏子諫む」
【傅についての景公の失言を戒む】
景公には五人の男子があり、それぞれに養育係ををつけた。皆、大夫(貴族)の身分の者である。
(皆有車百乗者也 皆、車を百乗を有する者なり 車は戦車の事、乗は車を数える言葉、百乗を有する者とは、大夫の身分の者を指す。)
晏子も大夫である。景公はそれら教育係をひとりひとり集めて、五人の大夫に同じように言う、
「それぞれが教育している男子が、太子になれるよう頑張れ!」
晏子、辞退して曰く、
「臣、その本務よっては努力は惜しむことはないが、養育係にあってもそれぞれが国の大夫であり、権臣です。私が辞退するのは、別々に五人が党を立てる事になれば、五党に別れて争うことになります。これは国が傾く道です。公はもっと考えてものを言ってください。」
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