日暮れて途遠し、それでも㋧どこまでも、いつまでも、山谷越え・・・

つぶやき、独り言❓【自分大好き人間】の好きな生き方、

子産、公孫僑     桀人、春秋の頭脳

 春秋時代の頭脳、時代の先駆け、子産!


子産、または公孫僑は春秋次代の鄭国の宰相、執政であり、南の大国楚と北の大国晋の板挟みにあった国を、自身の才覚で安定させる。この時代に在っては初の法治主義を自身で提唱し、実践した。
 自身が定めた国法を文字、文章に表記した、初めての人。国史上初の成文法と言われるもの。
 春秋時代の初めごろは強国であった鄭も、子産が生まれた頃には弱小国で、二大国に挟まれた交通と戦略的重要地であるので、度々侵攻を受けて、軍事面でも経済面でも圧迫されていた。
 楚に攻められれば楚と同盟し、晋に攻められれば晋に就く、猫の目外交の鄭が子産の登場によって、楚と晋との平和条約の締結を取り持ち成功させる。


 内政面での子産は土地制度・軍制・税制の改革を推し進めた。土地と土地との間で区画が無かった耕地に畦や溝を設けて、整理し、収穫見積もりからの税制、戸籍からの兵制に於いて明確にした。


 また当時の風潮は下剋上が始まっており、卿・大夫・士と言う枠組みが崩れつつあり、より下の階層である士が力を付けて上に替わろうとした。こうしたことにも秩序を回復させた。


史上初の成文法
そして紀元前536年、中国史上初めての成文法を制定したとされる。『春秋左氏伝』によれば、「参辟」という法律を定めて鼎(青銅器)に鋳込んだ、という。この法律の具体的内容については伝わっていない。成文法を作ったことに関して各国から批判が相次いだ。中でも晋の賢臣と言われる羊舌肸(叔向)からは「(そうやって法律を定めては)あなたが生きている間は良いですが、あなたが死んだ後はどうなるのですか。滅んだ国には法律が多いと言いますが、まさしくそれに当てはまるのではないのですか。」と言われ、子産はこれに答えて「確かにあなたの仰るとおりですが、私は不才ですので生きている間の事を考えるのが精一杯で、子孫達のことまで考えてやれません。」と答えた。


『なぜこの子産の行動が批判されたかと言えば、儒教的・あるいは老荘的な考え方からすれば、法律を多くして民を縛るのは亡国の証だという。儒教の観点から言えば、「本来は統治者の徳によって民を治めるべきなのに、法律を多くして法を持って民を治めようとすれば民は統治者に親しみを感じなくなり、生業をまじめにやらなくなってしまう。」となる。老荘的考え方からすれば、「法をもって民を治めようとすれば、民はその法に従うのではなく、法の網目をかいくぐって自分の利益になるように図るだろう。」となる。このような統治方法の錯誤と言う観点からの批判と考えられる。』
子産は孔子とほぼ、同年代の人で、儒教はまだ確立していない。老荘は戦国時代の人で、その教えが広まるのはずっと後だからこの記述はどうかな?
 大夫の統治する邑は独立国と同じであり、国からの法をもってしても自主性が重んじられていた。子産は定めた法を国中に適用させた。青銅器に鋳込んだ、すなわち法を金文として残した。当時、国の大切な事や出来事は金文にして残した。


 『また身分秩序の観点からがある。当時は宗族制度と呼ばれるシステムの中で民衆はひたすら生業に励み、統治者はその民衆を安楽にするために政治を執ると考え、下が上に、上が下にそれぞれ変わろうとする事は良くないことと考えられていた。であるから法律を下の者が知るのは身分秩序を乱す元となると考えた故の批判とも考えられる。


ではなぜ子産が成文法を作ったかと言えば、すでに宗族制度の中枢にあるべき周王室が衰退して久しく、既に制度自体が機能しなくなっていた。そのような状況下で法体系を大きく変えなければ、下の者の不満を抑えきれない状況が作られていたからだろう。上述のように士の階級の台頭を押さえ込もうとしたが、それだけ下の力が強くなっていたということの証拠であり、いわば飴と鞭である。その証拠に、鄭に続いて叔向亡き後の晋が、成文法を制定している。このことは孔子(宗族制度の擁護者であり、礼は士大夫、刑罰は庶民に対するものであると考えていた)に大きな衝撃と困惑を与えたといわれている。』


孔子は支配階級の為の礼をなすことを考えたのであって、被支配者の事など考えていたかな。現実的には食い詰めた求職中の流離い人。


 孔子が最も尊敬した政治家と言う事で、斉の晏嬰などと並んで春秋時代の代表的政治家とされる。また法を定めた事から法家の源流と言う見方もされる。
孔子は子産は尊敬していたが、晏嬰は好かなかったんじゃないかな。斉における孔子の就職を非採用にしたのは晏嬰だから、『春秋左氏伝』だった仮名、子産と晏嬰が対談したこと、互いに認め合ったこと。オイオイ、管仲はどうなる?

時に、違った偉人を、この記事には私感が含まれます。間違っている可能性もあります。