日暮れて途遠し、それでも㋧どこまでも、いつまでも、山谷越え・・・

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「晏子春秋」 内編諌上第二 凡そ二十五章 第二十五

「景公、登射し、勇力の士を得て、これと国を図らんことを思ふ、晏子諫む」



 景公、大射をする。(礼法にかなった弓術、この時代、戦車に乗って弓を射るのは大夫や君候であり、また弓を射るには細かな礼法があった。)


 晏子が待っていると、景公、曰く、
「私は選射の礼(古は弓を射ることによって、その人物を見定めた、で選射)は面倒で嫌いだ。それよりも天下の勇士を得て、それでもって、国の将来を考えたいと思う。


晏子、曰く、
「君侯と言ってもですよ、礼がなければ庶人と同じです。庶人に礼がなければ禽獣と同じです。これでもって臣が力を頼れば、その君主を殺し、庶人が力を頼れば、その長を殺すでしょう。然るに、これは礼が無いからで、民心をまとめるにも礼は不可欠です。くつわは馬をよく御するために必要です。礼とはこうしたものです。礼がなければ正道邪悪が混沌としたままです。
 私は礼なくして国をきちんと治めたという事を聞いた事がありませんぞ。」
景公曰く、
「解った。」
景公は席を新たに整えて客を賓客のもてなしに改め、終日、礼を修めた。