日暮れて途遠し、それでも㋧どこまでも、いつまでも、山谷越え・・・

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「晏子春秋」 内編諌上第二 凡そ二十五章 第五

「景公、冬大台の役を起す、晏子諫む」
    (大台の役=大台を作る為に、人民を夫役、労務に使う)


【人民に苦役を課することを戒め、大台の役をやめしめる】


 晏子が斉の隣国、魯に使いをして帰る頃、景公は大台を作ると、夫役を起こした。この年の冬は寒く、村々には凍え、飢えて凍死する者が多かった。
 国民は晏子が景公を諫めて、夫役が中止になる事を望んで、晏子の帰りを待った。


 晏子が復命すると、景公は晏子を導びき座らせ、酒を飲み始めて、晏子にも勧める。


晏子曰く、
「君が許せば、私が歌いましょうか?」
晏子、歌って曰く、
「庶民が言うには、凍った水は我を洗い、我を凍死させようとする、どうしたらいいだろう。君侯は我を破滅させようとしている、どうしたらいいだろう。」
歌が終わり、晏子泣いて涙を流す。
景公、歌を聞いて、晏子の様子を見て曰く、
「どうして涙を流すのか? 大台の役の為か? 私は速やかに、これを止めさせるよ。」
晏子、丁寧に礼をして、大台に出向く。景公が大台の役を止めると言った事は伏せて、働いている者に鞭打って、曰く、
「我等は庶民であるが、みな家があり、それで暑さ寒さを凌いでいる。景公が一つの台を作るのに、ちっとも完成しない、これでは夫役とはいえないぞ、皆、やる気を出して頑張ろう。」
国人、皆曰く、
「晏子、公を助け、まだ家に帰える間もなく、私たちを虐げている。」
景公、それを知って夫役を止めさせた。


仲尼(孔子のあざ名)はこのことを知り、感嘆いて曰く、
「古の善臣は、良いことは君からとし、禍災は臣からとした。内では君の不善を矯正し、外では君主の徳行や道義を称えた。よって作為を巡らすことなく、諸侯の覇となれた。それでも功績を自慢しない。これこそ晏子だな。」


 孔子が晏子を褒めている。第三、第四は抜け落ちて無いのかな、